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ISHIDA KAZUYASU Official

越境3.0=フラット化する世界

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世界最大級アイスランドの地熱発電所、24時間常駐はたったの2人!



教育関係者、人材育成担当者のみなさま、こんにちは。


アイスランドは日本にとって、とても学びの多い国です。

ひとつひとつの深い意味を、多くの日本人に知ってほしい。

そこには色んなテーマがありますが、今日はエネルギーのお話。


なぜ日本はアイスランドと同じようなことができないのか?

初めてアイスランドを訪れた10年前からそう思っています。


アイスランドは世界でも先駆けて地球環境への配慮を行い、

世界で最も再生可能エネルギーの普及が進んだ国です。


それは日本と同じオイルショックを経験したから

現在、地熱3割:水力7割で電力をおこし、さらに暖房の9割を、

電気ではなく地熱開発で得られた熱水を活用しています。


温水プールも地熱開発で得られた熱水を活用しており、

街中には温水プールやスポーツ施設、スパがたくさん存在します。

なんと温水プールの道路標識もあります(笑)



「近くにプールがあるから、車は子どもたちに気をつけろ!」

ということでしょうか(笑)



アイスランドの地熱計画


アイスランドでは、アイスランド環境省と商工省が共同で

「地熱及び水力発電所のマスタープラン」を作成しています。


アイスランドは、国土面積の約20%が国立保護地域であり、

欧州では最も広い国立公園が存在しているからです。


世界的なエコブームの中、観光客は毎年5%以上増えており、

現在は年間、国民の約10倍もの観光客が押し寄せています。



「地熱及び水力発電所のマスタープラン」とは、

アイスランド政府が1999 年から始めて発表しているものです。

その分析データや結果は広く国内外に認知されています。


アイスランドの電力計画では国立公園との共生も図っており、

国立公園内の地熱資源を利用したいのは日本と同じですが、

国立公園の外に分布する資源からまず活用を進めています。


国立公園の景観が良好な地点は、まず観光として利用することが

望ましいという考えのもとで、地熱計画は進んできました。


(色の塗られた箇所と斜線の箇所が国立保護地域/出所アイスランド環境省)


しかしアイスランドの豊富な地熱エネルギー量を考えると

「アイスランドではまだまだ発電量を増加させることが可能」

と、アイスランド商工省は発表しておりポテンシャルは高い。


現在、商業利用としての電力供給は、


アルミニウム精錬が74%

を占めていますが、今後はアルミニウム精錬だけではなく、

農業用や電気自動車など幅広い利用が計画されています。


また海底ケーブルの敷設により、安心安全安価な電力を、

海外(欧州・中東・北アフリカ)に輸出する計画もあります。


これは、パンヨーロッパ・スーパーグリッドといって、

アイスランドだけではなく欧州全域のプロジェクトです。



現代の技術革新で送電ロスも解決すると言われています。

EUで原子力の利用削減が進んていけば、自ずと自然エネルギーの

需要は高まると予想されており、既にドイツやイギリスなどから、

北大西洋と地中海ケーブルを通じた送電に関心が高まっています。


アイスランドでは 1980年代のオイルショックのときに、

エネルギー政策を変え、再生可能エネルギーにシフトしました。

(日本は徐々に原子力発電にシフトしていきます)


この結果、30年後の現在ではエネルギーのほぼ100%近くを

地熱と水力で賄うまでになったのです。約30年かかりました。


日本は地熱エネルギー量世界第3位の国です

日本も東日本大震災を受けて、原発の怖さをまざまざと感じたはず。

いまこそ国民の意識を変える、新しいアイデアが必要なのですが、

その大きなヒントとなるのがアイスランドのエネルギー政策です。



地熱発電から生まれる新しい価値


アイスランドでもこの30年間、

地熱開発と自然保護の共存には苦労してきました。


しかし日本と大きく異なるのは、アイスランドは


前例の無いことに挑戦したということ

ネッシャヴェトリル地熱発電所のように、

国立公園の近くに建設された事例もいくつかあります。


それを国民が満足し、地域住民にも受け入れられるような、

色々なアイデアを施しています。すべて日本の常識を覆すものです。


そしてアイスランドの地熱発電所ではデザイン性にも力を入れており、

世界からVIPも訪れる観光地としても成立しています。


ヘットリスヘイディ地熱発電所なんて、ガラス張りで三角屋根。


まるで美術館のような発電所!

日本人のイメージする野暮ったいプラントなんかではありません。


入場料を払って中に入ると、発電所の中にはバーやお土産屋もあり、

電力会社の社員が僕らに生ビールやワインを注いでくれます(笑)


ヘットリスヘイディ発電所は、日本人の発電所に対するイメージを、

ものの見事に根底から覆してくれる場所なのです(笑)



また、レイキャネス半島にあるスヴァルスエインギ地熱発電所では、

周辺の溶岩地帯に発電所の熱水をそのまま排水していた結果、

なんと、広大な温泉地帯となってしまいました(笑)


この温泉には溶岩成分シリカと、そして海の近くということで

海藻成分が豊富に含まれ、皮膚の感染症や肌美容に大変良く、

世界中からたくさんの観光客を集める温泉になりました。


この成分の研究は日本の東大で進められました。


それが言わずと知れた、かの有名な「ブルーラグーン」です。

世界中からたくさんの観光客が押し寄せてやまない、


世界最大の天然露天風呂です

溶岩成分シリカと海藻成分が豊富に含まれているということで、

今度はアイスランドの化粧品産業が急成長してしまいました。

ブルーラグーンに入ると、高級パック塗りたくり放題です(笑)


「Blue Lagoon」ブランドの化粧品は高価ですが大人気!


ブルーラグーンに行ったら、とにかくたくさん塗りましょう!

どんだけ塗りたくってもここではタダなんですから(笑)




また、地熱発電所は電力供給のほか、熱水供給しています。

レイキャビク市内へのパイプラインの延長は約32kmで、

1 秒あたり560リットルの熱水を市内へ輸送しています。


パイプラインには断熱材(ロックウール)を使用しているため、

この間の熱水の温度低下は約 1°Cにとどまります。


パイプラインは、景観配慮のため一部を地下埋設としており、

また、レイキャビク都市部ではすべて地下埋設としています。


パイプラインの地下埋設コストは以前は高かったようですが、

現在は技術革新が進み、地上設置とほとんど変わらないために、

最新のヘットリスヘィディ地熱発電所は地下埋設となっています。


(湯煙出てるのが地熱発電所)



世界一効率的な地熱発電所


また基本的にレイキャビク市内から遠隔操作しているため、

発電所への24時間常駐は2人、通常15 人で運転しています。


安全上まったく問題ないとのこと

しかも15人の中にビールを注ぐ人もいるくらい、余裕です(笑)


ちなみに、日本の柏崎刈羽原子力発電所で働く人数は

2012年5月:東京電力職員1227人、協力企業職員5349人

2013年1月:東京電力職員1204人、協力企業職員3843人


だそうです。すごい人数です。もうこれはひとつの村ですね(笑)

アイスランドはたった15人で運転しています。


電力が安心安価なので、世界からアルミニウム精錬や鉄鋼など

電力多消費産業が集まりアイスランドの新たな輸出産業となった。

しかしアイスランドでは電力多消費産業はもうこれ以上必要ない。


レイキャビクエナジー社の広報担当者のお話によると、

アイスランドには電気が余っているため、産業誘致ではなく、


海底ケーブルにより電力輸出を行いたい

とのことです。それが先ほどのパンヨーロッパ・スーパーグリッド。

北アフリカまで地熱電力を輸出する壮大なプロジェクトです。


第4回となるアイスランド視察ツアー、詳細決まりました!

5月21日〜26日の6日間で行きます。定員20名、お早めに!


第4回 地球体感ツアー in アイスランド

Go mission Iceland! 2019年5月21日(火)~5月26日(日) 6日間



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