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銀行の経営陣を刑務所にぶち込んだアイスランド金融危機

最終更新: 2019年3月12日



教育関係者、人材育成担当者のみなさま、こんにちは。


何回かに渡りアイスランドの予備知識をお届けしています。

アイスランドに関心いただけたら、ぜひ以下ツアーにご参加ください。

ここは人生で必ず一度は訪れるべき国です。


第4回 石田和靖&谷口洋和と行くアイスランド視察ツアー

Go mission Iceland! 2019年5月21日(火)~5月26日(日) 6日間


上の動画に出てくるアイスランドの氷河はもの凄い力を持っています。

欧州最大の氷河ヴァトナヨークトルは、兵庫県と同じ面積を持ち、

氷床の厚さは1,000mにも達すると言われる巨大で恐ろしい氷河。


1日あたり2m以上流れ、膨大な雪解け水となり大量の電力を作ります。

これは、この国のエネルギー戦略でとても重要な役割を担っています。


参考記事:

男女平等8年連続世界1位、進化するアイスランド女性の社会進出

世界最先端アイスランドの地熱エネルギーと電力価格

地球の割れ目から地方都市再生の最大のヒントが見える

銀行の経営陣を刑務所にぶち込んだアイスランド金融危機

なぜアイスランドへ行くと人生観がガラッと変わってしまうのか?

世界最大級アイスランドの地熱発電所、24時間常駐はたったの2人!

世界一著者の多い国は、世界で最も幸せな国



アイスランドは地熱と水力だけで国内電力の100%を賄っています。

その割合は、地熱3割:水力7割で、火力や原子力は一切ありません。


再生可能エネルギー100%です

現在は地熱と水力の再生可能エネルギーで、世界から羨望の眼差しの

アイスランドですが、2008年に史上最悪の金融危機を経験します。



アイスランドショック


さて、アイスランドは米国のリーマンショックに端を発した、

2008年の世界金融危機のときに、一番最初にその余波を受けました。


その後短期間での奇跡の復活を果たし、リーマンショック後に、

いち早く経済成長の波に乗った先進国と言えます。


アイスランド含め北欧諸国は、先進国なイメージがあると思いますが、

しかし漁業・林業・農業などまだまだ第一次産業が主流の経済で、

他の先進国と比べて第三次産業の伸びしろが大きいのが特徴です。


アイスランドは2000年代、

「金融サービスを軸とした第三次産業の拡大」を試みてきました。


高金利・仕組預金・インターネットバンキングサービスなど、

世界で一早くサービスの多角化を進めてきたアイスランドの銀行は、

欧州全土から巨額の預金を集めました。



欧州の資産家や機関投資家たちは、

「国境を超えて金利の高い方へと資金を動かす習性」があるため、

アイスランドの高金利預金や機動力のあるマルチカレンシー預金は

非常に魅力的だったわけです。


ちなみに日本の銀行も「サムライ債」と言って、

アイスランドの銀行への預金(日本からアイスランドへの貸付)を

行っていました。


高い金利を投資家に還元するため、

アイスランドの銀行はそれ以上の金利で運用しなくてはなりません。

必然的に金融工学先進国の米国の高利回り証券に資金は向かいます。


高金利での運用を狙っていたアイスランドの銀行からは、

高利回りな米国のサブプライム証券へと多くの資金が動きました。


お金の流れは欧州からアイスランドを経由して米国に向かったわけです。



アイスランド国内のメガバンク三行である、

カウプシング銀行、ランズバンキ銀行、グリトニル銀行の総資産残高は、

2003年にはアイスランドのGDPとほぼ同じでしたが、その後2006年には、

GDPの約10倍もの14兆4370億クローナ(約28兆円)まで膨らみました。

 

2003年から2007年にかけて、アイスランドの不動産価格は約3倍、

株価は約9倍になり、通貨は対ドルで60%も上昇しました。


この時期に、アイスランドにお金を預けていた欧州の資産家は

倍々ゲームの如くものすごい勢いで資産を増やすことになります。


それにともなって、アイスランド人の平均的世帯の収入は、

わずか3年半で3倍にも増えることになりました。


年収500万円の世帯がいきなり年収1500万円になるのですから、

それはそれはものすごいことです。



その後、サブプライムショックが起こり、リーマンブラザーズが破綻。

その余波をまともに受けたのが、上記アイスランドのメガバンク三行。


3大銀行が膨らませた巨額の預金や金融商品はリーマン・ショックの煽りで

一瞬で無価値となり、アイスランド政府は国際社会で緊急事態宣言を発し、

これらの銀行はすべてアイスランド政府の国有管理化におかれました。


海外債務が国家に重くのしかかり、いわゆる国家破綻の事態に陥りました。

しかしこの国はその後、たった2年で不死鳥のごとく経済が蘇ります。

世界でも他に類を見ない復活劇です。以下2つの大きな理由があります。



理由1「明確な責任の所在」


「日本は責任の所在が不明確なものが多い」とよく外国人は言います。


例えば日本は新聞記事ひとつにしても、

「原発の処理問題を一刻も早急に解決すべきである」と書かれていて、

「それは肝心な『誰が解決すべきなのか?』がまったく書かれていない」

と、日本の新聞を読んだ外国人は言います。


・国家が解決すべきなのか?

・東電が解決すべきなのか?

・福島県が解決すべきなのか?

・国民ひとりひとりが解決すべきなのか?


誰がやるべきなのか、日本の新聞はまったく書かれていないから、

記事に対して、客観的な事実ではなく「記者の主観なのではないか」

と疑心暗鬼になってしまう。とのこと。


これは日本の特徴と言えます。都合の悪い部分は言葉が隠され、

客観的な事実というよりも、記者の主観による記事が多い。



アイスランド金融危機は、日本にとって2つの教訓があります。


1. 危機に陥った銀行は潰してもよい。「大きすぎて潰せない」は嘘

2. プロの大口債権者の債権より国民の預金や債権を守るべき


しかし恐らくこんな認識は日本ではまったく通用しません。


大手銀行や大企業が過剰に守られているのは、国家の上に中央銀行や

財務省を頂点とする、「旧態依然とした金融システムや権力」

「何も進まない決まらない古い価値観」が居座っているからでしょう。


特に日本はそれが顕著に見られます

アイスランドの金融危機では非常事態宣言を発令し、

周辺諸国から金融機関の債権に公的資金投入という提案もありました。

しかしこれは、2度にわたる国民投票で否決されています。


一連の財政破綻の引き金となった莫大な資金操作は、

一部の金融界の人間によるものであり、国民にその責任はない

という声が国民大多数の意見であったといわれています。



アイスランド金融危機はその責任の所在が明確でした。


ギリシアのように国家財政が悪くなったわけではない、

国民が経済をダメにしたわけでもない、


銀行の経営陣の判断ミスである

という明確な責任の所在から、経営陣はすべて重い罪を課され、

監獄に投獄されました。当時の経営陣はまだ監獄に入っているそうです。


日本は、どうですか?

銀行も東電も、大企業や役人はトップが記者会見で謝ればすべて解決。

その上、そこには知らぬ間に税金(公的資金)が投入される。

そのような状況がなんか変だと思うのは僕だけでしょうか?



理由2「独自通貨アイスランドクローナ」


ギリシアと大きく違った点は通貨政策をとれたことです。


通貨の価値を下げてしまえば、クローナ建て債務のボリュームは

実質的に減るわけです。また、通貨の価値が下がることで海外勢からは

アイスランド産品が割安になり、輸出産業が急速に復活します。


その上、1980年のオイルショック以降、その教訓を活かし、

アイスランドはエネルギー産業に注力してきました。


しかし石油や天然ガスは採れず、海上輸送の輸入に依存するので、

地熱と水力を中心とした再生可能エネルギーを推し進めてきました。



そのおかげで、この国の電力価格は欧州平均の約4分の1になり、

しかも、安心安全な再生可能エネルギーによる電力供給。

アルミニウム精錬や製造業などの、電力多消費産業が集まり、

漁業以外の輸出産業を成長させる原動力となりました。


金融危機は何だったのか?

と思わせるほど、あっという間の出来事でした。



アイスランドの特徴をいくつかあげると、

1. 石油やガスなど地下資源も無い、

2. 漁業・林業などを中心とした第一次産業が主流

3. 世界的に地震や噴火の多い火山大国

4. 国の人口はたったの30万人

5. 島国で外国とは飛行機のみで接続


アイスランドには日本の地方都市と非常に似通う点がいくつもあり、

この国が目指すものには、日本の地方都市が学ぶことがあります。


人生観をガラッと変えてみたい人は、アイスランド行きましょう!

きっとあなたの心を突き動かす大きな何かがあります。

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